
無酸素運動とはどのような運動を指しているのでしょう。
無酸素というからには息を止めてやるんでしょ?
そう思っている方いませんか?
何となくきつそうなイメージを持つかもしれませんが、決してそんなことはありません。
50代・60代の方でも無理なく無酸素運動でトレーニングすることは可能です。
無酸素運動の定義からお話ししましょう。
【無酸素運動と呼吸は関係ない?】
無酸素運動とは無酸素性のエネルギー機構で作り出されたエネルギーを使って行われる運動です。
無酸素性エネルギー機構はとても速い反応で、強い力を瞬時に出すことが可能です。
瞬発的な運動などですと呼吸を止めて行うことがあります。
そのために「無酸素」という言葉の意味を「呼吸しない」と思われている方もいるかもしれません。
しかし、ここでいう「無酸素」とは「体内でエネルギーを発生させる過程で酸素を使わない」ということですので、外呼吸とは直接関係ありません。
人間は運動開始時や強い力を必要とする時には血中や筋肉中にあるATPやクレアチンリン酸などのエネルギー物質をまず使います。
しかし、これらのエネルギー物質はそれほど多く体内に存在していないため、すぐに枯渇してしまいます。そうなると次に糖を分解してATPを作り出します。
これが解糖といわれる反応で、この解糖には速い解糖と遅い解糖があり、速い解糖は無酸素的に行われます。
以上のように無酸素性エネルギー機構は素早い反応で、強い力を生み出します。
その反面、持続性はなく、長時間続けて無酸素運動を行うことは出来ません。
無酸素運動で主に動員される速筋といわれる筋繊維は、瞬発的に強い力を出すことは出来ますが、筋力発揮するとすぐに疲労してしまい、急激に出力が低下してしまいます。
運動の種類でいうと、高強度の筋トレや短距離走などは無酸素運動に分類されるでしょう。
【無酸素運動の運動効果】
無酸素運動には短時間ですが高強度の運動が可能という特徴があります。
ウエイトトレーニングで高強度の負荷をかけられるのは無酸素性のエネルギー代謝による筋力発揮のおかげです。
無酸素運動を繰り返すことにより筋肉に十分な負荷が加わって、筋肥大やパワーの増強が行われます。
無酸素運動自体は主に糖をエネルギー源とし、脂肪は使われません。
これではダイエットには向いていないのでは?と思われがちですが、高強度の筋トレの後はすぐに代謝が上がり、その代謝が高い状態が数時間から長くて2日ほど続くと言われています。
これによって特別な運動をしない日常生活における消費カロリーは上がります。
さらに筋トレの刺激によって分泌されたアドレナリンが脂肪の分解を促進します。
そしてアドレナリンの分泌から少し遅れて副腎から成長ホルモンが分泌されます。
この成長ホルモンはアドレナリン以上に脂肪の分解を強力に促進し、筋肉の成長を促してくれます。
代謝を全体的に上げてくれるホルモンですので、肌なども良い状態に保ってくれるので、「若返りホルモン」などと呼ばれることもあるようです。
高強度で行う無酸素運動には筋力増強を始め、様々な健康効果が期待できるでしょう。
【無酸素運動でトレーニングする】
無酸素運動でのトレーニングでは継続的に運動を行うことは出来ません。
筋肉中のATPやクレアチンリン酸、そしてグリコーゲンの貯蔵量は少ないのですぐに運動できなくなってしまうのです。
50mを全力疾走したら、その直後に同じようには走れませんよね?
ですのでうまくインターバルを入れ、エネルギー基質を補充しながら高強度のトレーニングを反復することで、筋肉に強くて効果的な刺激を与えることが重要になります。
メニューやセットのバリエーションは目的や状態によって様々ですので、できれば専門家の指示を仰いだほうが良いでしょう。
【注意点】
筋トレに代表される無酸素運動は、比較的短時間で効果的に筋肉に刺激を与えることができ、結果も出やすい運動です。
しかし、強度が高いのが特徴ですので、特に運動不足気味の中高年の方が見様見真似で取り組むと怪我や故障をしてしまう可能性があります。
その人の筋力や身体の状態に合わせてトレーニングできれば危険はなく、とても効果的な運動となりますので、最初は出来るだけ専門家についてもらいましょう。
うまくやれば身体はどんどん変化していきます。
あまり運動にかけられる時間がなく、短時間に集中してトレーニングしたい方にもおすすめです。
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